しらすといえば、手軽に食べられる海の幸の一つですよね。
ほどよい塩加減で、丼として乗せるだけでもご飯がいけるような食品です。
ところで、しらすとよく似ている「ちりめんじゃこ」がありますが、
何がどう違うかご存じですか?
みんなが知っているようで知らない、
「しらす」と「ちりめんじゃこ」の具体的な違いや、栄養面でも違いがあるのかも紹介します。
両方とも、「イワシの稚魚」を使った食材であることは先に述べておきます。
そして、生のしらすを釜茹でしただけのものを「釜揚げしらす」、
釜で茹でた後、少しだけ乾燥させたものを「しらす干し」、
しっかりと乾燥させたものを「ちりめんじゃこ」と区別されているのです。
栄養価という面では、
「ちりめんじゃこ」の方が圧倒的に高いという結果でした。
それでは、もう少し深堀して調査結果を紹介していきますね。
しらすとちりめんじゃこの違いって何?
白い小魚として、スーパーでパック売りされている「しらす」は、イワシの稚魚の総称です。
ちりめんじゃこは、カタクチイワシやウルメイワシの稚魚を主な原料として、
塩水で釜揚げした後、乾燥させて作られます。
干上がった見た目から「ちりめん(縮緬)」、
または「ちりめんじゃこ(縮緬雑魚)」と呼ばれるようになりました。
一方、しらすは、煮沸後の乾燥の度合いによって呼び名が変わっていきます。
釜の中で煮沸後、そのまま冷まして水分率を90~80%としたものを「釜揚げしらす」、
機械や天日により70~65%にしたものを「しらす干」、
60~50%を「中上干」、40%を「上干」とし、
乾燥度の高い、中上干や上干製品を「ちりめん」と通常呼んでいます。
しかし呼び方は地域で違うらしく、
しらす干製品全般を関東では「しらす」、
関西では「ちりめん」となっているそうです。
ちなみに高知県では、「しらす」も「ちりめんじゃこ」も区別されておらず、
すべて「ちりめんじゃこ」と呼ばれています。
柔らかめの一般的な「しらす」も「ちりめん」と呼ぶ人もいるため、
高知県では「しらす」という名前を目にすることは、めったにないそうです。
もしも高知旅行に行った際は、スーパーに立ち寄って見てみてください。
しらすとちりめんじゃこ。栄養に違いはあるの?
「しらす」も「ちりめんじゃこ」も、そのまま食べても美味しいですよね。
ご飯にもパスタにもうどんにも合うし、
野菜に合わせればちょっとした酒のつまみにもなります。
でも、栄養価は「ちりめんじゃこ」の方が圧倒的に高いんですよ!
「しらす」は乾燥度が低いほど、食感が軟らかく、食べやすいのですが、
日持ちが短いという欠点があります。
一方、「ちりめんじゃこ」のように乾燥度が高いと固めですが、
日持ちは良くなり、うま味もギュッと凝縮されます。
ようするに、食べる量が同じでも、
栄養価の摂取量に違いが出てくるというわけです。
「しらす」には様々な栄養素が含まれており、
特にカルシウムやビタミンDがたくさん含まれています。
そのほかにも、ビタミンB12やDHA、EPAも入っています。
カルシウムは、歯や骨の形成に必要な栄養成分ですよね。
同時に取れるビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける効果があるので、
「しらす」を食べるだけで一石二鳥の栄養摂取ができます。
ちなみにビタミンDは、日光を浴びることによって
人間の体内で作ることができます。
実は「しらす」も、干したときに日光浴するような感じになるので、
ビタミンDが増えるのです。
数値的に言いますと、6倍も増えます!
しかも、カルシウムも2倍に増えるという、摩訶不思議現象も起きちゃうのです。
というわけで、健康志向が強い方は、
「しらす」よりも「ちりめんじゃこ」を多めに取るようにしましょう!
まとめ
「しらす」と「ちりめんじゃこ」の違いを、理解することはできましたか?
その違いで最も分かりやすいのは見た目であり、
水分を含んでいる量で違ったんですね。
栄養価については、もともとのカルシウムや、ビタミンDといったものが
「ちりめんじゃこ」になることで、数倍に増えるというのは驚きました。
これからは「しらす」ではなく、「ちりめんじゃこ」を多めにとって
栄養価を高めて健康になろうと感じました。
歯応えも、硬い方がアゴの衰えを抑えることもできるし、いいことづくしですよね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。