6月は湿度が高く、ジメジメとした暑い日が続く季節です。
この時期に登場する生き物の1つは、ナメクジです。
通常、屋外に生息しているナメクジですが、一度家の中に入り込むと、
繁殖の可能性があるわずかな厄介者と言えます。
ナメクジの特徴とカタツムリとの違い
・ ナメクジってどんな生き物?
ナメクジは、体長が4〜6cmほどの軟体動物で、体の90%が水分で構成されています。
実際には虫ではなく、巻貝の仲間です。
特に梅雨の時期や湿度の高い9〜10月によく見かけます。
ナメクジは夜行性で、昼間は湿度の高い暗い場所に隠れています。
主に植物の葉や花を食べています。
・ カタツムリとの違いは?
カタツムリは丸い殻を背負っています。
その殻は体の一部であり、生まれたときから存在しています。
したがって、カタツムリから殻が外れると死んでしまいます。
ナメクジもカタツムリと同じ仲間ですが、その殻は進化の過程で退化してしまい、見かけに殻がないのが特徴です。
ナメクジの出現時期と条件
<ナメクジが出現しやすい時期>
ナメクジは一年中出現しますが、湿度の高い時期である3〜6月と9〜10月に特に多く見られます。
特に梅雨の時期や雨上がりには注意が必要です。
<ナメクジが出現しやすい場所>
ナメクジが出現しやすい場所は、湿度が高く、隙間がある暗い場所です。
室内での出現場所には…
・ キッチン ・ お風呂場 ・ 観葉植物の周り ・ 排水口 ・ 畳の下 など
屋外での出現場所には…
・ プランター周辺 ・ 多くの緑がある場所
<ナメクジが出にくい場所を探すためのポイント>
・ 築年数が新しくて木造でない ・ 十分な日光を受け、湿度が低い ・ 2階以上 ・ 近くに植物や自然が少ない ・ 近くにゴミの散乱した場所がない(ゴミが多い場所は湿度、餌、隠れ場が多いため、カタツムリや他の虫も繁殖しやすい)
ナメクジの駆除方法と予防策
ナメクジは壁を這い上がって侵入できる能力があるため、家に隙間があると侵入する可能性があります。まずはナメクジの侵入経路を防ぐことが重要です。
<ナメクジの侵入を防ぐために>
・ 家の隙間からの侵入(網戸の隙間、排水溝、換気口、通気口など)
→ 網戸を適切に閉め、排水溝などはカバーで覆う
・ 野菜に卵やナメクジがついている可能性
→ 野菜を保管する前に確認し、よく洗浄する
・ 観葉植物や屋外の植物にナメクジがついている場合
→ プランターなどを直接地面に置かず、定期的に移動させて湿度をコントロールする
・ 部屋の換気と掃除を行い、湿度が高くなる場所を防ぐ
→ 生ごみを放置しない、浴槽を清掃するなど、湿度が高まりやすい場所を不潔にしない
<ナメクジが現れた場合の駆除方法>
・ ナメクジ専用の殺虫剤を使用する
ナメクジは昆虫ではないため、通常の昆虫用殺虫剤では効果がありません。
ナメクジ用の殺虫剤を選ぶことが大切です。
・ 熱湯をかけるか、塩を振る
殺虫剤を使用したくない場合、熱湯をかけたり、塩を振って体内の水分を抜くことができます。
ただし、水分を補給すれば再び元のサイズに戻りますので、十分に塩を振り続ける必要があります。完全に消滅させるには努力が必要です。また、適切な処理が必要です。
・ ナメクジが多い場合、ビールを使用しておびき寄せて駆除する
ナメクジはビールの酵母の香りが好きで、ビールに引き寄せられます。
ナメクジの通り道にビールを入れたコップを配置し、コップが十分に深い場合、ナメクジは溺れて這い上がることができなくなり、一括して処分できます。
ヨーグルトや米ぬかを使用することもできます。
・ 重曹または希釈したお酢(約50%)を使用する
重曹または希釈したお酢をナメクジにかけると、ナメクジが溶けてしまいます。
ただし、完全に消滅しないため、処理が必要です。
ナメクジを新聞紙などの上に置いてから重曹をかければ、簡単に処分できます。
まとめ
ナメクジはゆっくりと動き、その姿はキモ可愛いとも言えますが、決して素手で触れてはいけません。
ナメクジには「広東住血線虫」という寄生虫が潜んでいることがあり、
人間に感染すると髄膜脳炎などの病気を引き起こす可能性があるため、非常に危険です。
ナメクジに触れた後は手をよく洗いましょう。
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