日本のどこでも捕まえることのできる、身近な生物のアメリカザリガニ。
名前の通り、アメリカからやってきた外来種です。
- なぜ、アメリカザリガニは日本に来たの?
- どうして日本全国に増えてしまったの?
- 外来種だけど捕まえたらどうしよう?
今回は、このような疑問について調べてみました。
具体的には
- アメリカザリガニが日本に来た理由
- アメリカザリガニが増えた理由
- アメリカザリガニを捕まえたらどうするか
の順番で解説します。
この記事を読むと、どうしてアメリカザリガニが
日本全国にいるのかわかるようになるので、ぜひ最後まで目を通してくださいね。
アメリカザリガニが日本に来た理由や持ち込まれた理由とは?
アメリカザリガニは、名前の通りアメリカ原産のザリガニの一種です。
アメリカに住むザリガニは、どうして日本に来たのでしょうか。
アメリカザリガニは1927年(昭和2年)に日本に持ち込まれました。
当時、日本は食用のため
ウシガエルをアメリカより持ち込んで養殖していました。
ウシガエルはとても食欲旺盛で、
その餌としてアメリカザリガニが選ばれたのです。
最初は200匹のアメリカザリガニを日本に持ち帰りましたが、
ほとんどが途中で死んでしまい、
日本にたどり着いたのはわずか20数匹と言われています。
この20数匹のアメリカザリガニが、その後日本全国に広まり、
現在は日本全国どこにでも生息するまでになっているのです。
アメリカザリガニはウシガエルに食べられるために、
はるばるアメリカからやってきたのでした。
アメリカザリガニが増えた理由は何なの?
たった20数匹から、どうやって日本全国にまで増えていったのでしょうか。
以下のようなことが繰り返され、
新しい水域へと広がったと考えられています。
- 養殖池から周囲に逃げた
- 捕まえた人が違う水域に逃がした
- 飼っていたけど途中で逃がした
- 販売業者が売れなかったものを川に捨てた
さらに、アメリカザリガニは繁殖力が強く、
一度定着するとすぐに繁殖して増えてしまうのです。
一匹のアメリカザリガニは、春と秋に200個以上の卵を産みます。
駆除してもすぐに増えてしまいます。
また、汚い水でも生きていけるので、
どのような環境にも適応して繁殖していけるのです。
雑食性でなんでも食べるので餌にも困りません。
日本固有の水生昆虫や魚類を食べてしまうので、
環境への影響が大きく問題となっています。
外来種のアメリカザリガニは日本環境に適応し、
強い繁殖力で増え続けているのです。
アメリカザリガニを捕まえたら逃がすべき?それとも…?
外来種であるアメリカザリガニを捕まえたら、どうすればよいのでしょうか。
環境省から特定外来生物に指定されている外来生物は、飼育には許可が必要です。
また、捕まえた場合は、他の水域への運搬は禁止され、
その場ですぐ放す必要があります。
アメリカザリガニは特定外来生物ではなく、
緊急対策外来種に指定されています。
特定外来生物ではないので、
捕まえても飼うことには問題がありません。
ただ、日本の環境への影響を考えると、
外来種被害予防三原則(入れない、捨てない、広げない)を守る必要があります。
捕まえたらその場で逃がすか、持ち帰って飼育するならば、
最後まで責任を持って飼いましょう。
まとめ
いかがでしたか。
今回はアメリカザリガニがやってきた理由、
増えた理由、捕まえたらどうするかについて解説しました。
最後にポイントをまとめます。
- 食用ガエルのエサとして20数匹が日本にやって来た
- 繁殖力、適応力が強く、日本全国に広まった
- 特定外来生物でなく緊急対策外来種に指定されている
- 捕まえたらその場で逃がすか、飼うのであれば最後まで責任もって飼育する
餌になるためにやって来たアメリカザリガニですが、
今や日本全国に生息して、身近で子供たちにも人気の生物です。
しかし、外来種であり日本の環境に影響してしまう生物なのです。
これ以上広まらないように注意して、ザリガニ釣りや飼育を楽しみましょう。
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